データサイエンス概論A
データサイエンスは、観測によって得た実世界のデータから有益な知見を数式やルールなどの形式で記述し、それを利用して価値創造を行う、「データ駆動型」の推論アプローチを体系化した学問である。これまで、数理統計学、機械学習、データマイニ ングなどで独立に研究されてきた学問領域がデータサイエンスとしてまとめて認知され、それに価値創造がつながることで、サイエンスやビジネスだけでなく、我々の生活に幅広く影響を与えるようになってきた。データは「21世紀の石油」と言われるように、価値を潜在的に内包しているが、単なる数値の集まりに価値はない。そこから本当の価値を引き出す仕組みが必要であり、そこにデータサイエンスが重要な役割を果す。本講義では、このようにデータから価値を引き出すための必要となる,数理・データサイエンス・AIの基礎知識を学び,課題の発見と定式化からデータ収集、モデル化を経て得られた分析結果を活用するためのデータエンジニアリングの基礎力を養うことを目的とする。
授業概要
- 概要
- 本講義では、数理・データサイエンス・AIが身近な課題や社会の課題を解決するために有用なツールであることを学び、それを実践する際に必要となる様々な技術の概要および理論の基礎を学ぶ。講義の内容とスケジュールは以下の通りであり、日程が変更になる場合はBEEF+で通知する。
本講義は遠隔オンラインで行います。1週間前にBEEF+で公開される講義ビデオを事前視聴し、当日のリアルタイム講義に臨んでください。リアルタイム講義はWeb会議ツール(Microsoft Teamsを予定)を使って、質疑応答と実データ・実課題を用いた演習を行います。なお,定期試験はオンラインで行う予定です。 - 曜日・時限
- 第3クォーター 月・木曜日5限
- 授業予定
- 2022年度入学生の方にとっては、「神戸大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」のコア科目となります。応用基礎レベルプログラムを修了すると、卒業時に「神戸大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」の修了証書が授与されます。
- 「データサイエンスの考え方 ー 社会に役立つAI×データ活用のために」
- 出版社: オーム社
- ISBN:978-4-274-22797-4
- 神戸大学生協で取り扱いしています。
日付 | 講義内容 | 講師 |
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第1回 | データサイエンス・AIの考え方 | 小澤 誠一(数理・データサイエンスセンター) |
第2回 | アルゴリズム基礎とデータ構造 | 大川 剛直(システム情報学研究科) 中村 匡秀(数理・データサイエンスセンター) |
第3回 | 統計的データ解析の考え方 | 青木 敏(理学研究科) |
第4回 | システム最適化 | 伊藤 真理(数理・データサイエンスセンター) |
第5回 | 教師なし学習 | 伊藤 真理(数理・データサイエンスセンター) |
第6回 | 教師あり学習 | 小澤 誠一(数理・データサイエンスセンター) |
第7回 | 確率モデル・確率推論 | 大森敏明(工学研究科) |
第8回 | 定期試験 | オンライン試験を予定しています。詳細は授業で連絡します。 |
プログラムについて(入学年次によって異なります)


2021年度以前の入学生の方にとっては、「数理・データサイエンス標準カリキュラムコース」対象科目となります。また、「神戸大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」の必修科目でもあります。
注意事項
・本講義の受講には、「データサイエンス基礎学」「情報基礎」の単位を取得していることが望ましい。
※「データサイエンス基礎学」「情報基礎」は、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」の構成科目です。
・授業によっては、PCを使ったデータ解析演習を行うことがあります。BEEF+で適宜指示しますが、以下のソフトが使用可能なPCを準備してください。
・Microsoft Excel(およびWord)
教科書情報
